「普段自分の考えをしゃべる機会がないんです」という中田さんのひとり時間についてお聞きする連載企画です。今回は中田さんがジブリ映画の中で一番好きな『魔女の宅急便』についてと、出演するテレビドラマ「私のシてくれないフェロモン彼氏」お聞きしました。

ー愛知県長久手市にスタジオジブリの世界を表現した公園「ジブリパーク」がオープンしましたね。そこで今回のテーマはジブリ作品にしたいと思います。中田さんが一番好きな作品は？

「『風の谷のナウシカ』や『もののけ姫』、『千と千尋の神隠し』も好きなのですが、一番好きな作品は『魔女の宅急便』です。実家にジブリ作品のDVDがたくさんあって、何度も繰り返し観ていました」

ー中学校を卒業のタイミングで上京した中田さんと、13歳で親元を離れたキキの姿が重なりますね！上京するとき、不安だったことはありますか？

「まず、ちゃんと電車に乗れるのか不安でした。（笑）　実家の神戸にいたときは、電車に乗る機会がほとんどなくて、年に1、2回友達とお祭りに行くときくらいで。本格的に上京する前、月に一度大阪でレッスンを受けていたのですが、そのときも一緒に通っている友達と待ち合わせてから向かわないとレッスン場にたどり着けなかったので…。上京して品川駅に着いたとき、人の流れがすごいのと、ホームの数が多いのとで、どこのどの電車に乗ればいいのかわからなかったことを覚えています」

ー“上京あるある”ですね。同じような経験をしたことのある方はきっと共感してくれると思います。キキのラジオのように、中田さんが上京するときに実家から持ってきたものはありますか？

「持ってきたというか、持っていこうとして実現しなかったものがあります。小さい頃からずっと、好きなキャラクターのタオルケットを枕元に置いて寝ていて、それを持っていこうとしたら母から“もういい加減に卒業しなさい”と反対されちゃいました。それがなければ寝られないというほどではないのですが、あると安心できるので…。こっそり持っていこうと思っていたんですけど、ある日のごみ袋にそのタオルケットが入っていました。」

ー衝撃的なエピソードですね（笑）

「もうずっと使っていたし、結構ほつれていたり、かなり色あせていたので諦めました。（笑）　でも大学生のときにUFOキャッチャーで同じキャラクターの抱き枕を見つけて、がんばって取ったんです。“上京するときに離ればなれになったあの子が戻ってきた！”と思って、今、大切に使っています」

ー運命の再開ですね！他にもキキに影響を受けたことはありますか？

「ちょっと恥ずかしいのですが、すごく集中したら空を飛べるんじゃないかと思って、小さい頃にキキのマネをしてデッキブラシにまたがったことがあります。ふわっとしたときすぐに気がつけるように周りに葉っぱを置いて挑戦しましたが、やっぱり飛べませんでした！」

ー葉っぱを並べるところが子どもらしくて、とても可愛らしいですね。最後に、11月15日からスタートするドラマ「私のシてくれないフェロモン彼氏」について教えてください。

「島崎遥香さんと、渡邊圭祐さんが演じる、少し訳ありカップルの恋愛に割り込むインフルエンサー、榊原ひとみ役です。10万人以上のフォロワーがいるインフルエンサーという設定なので、役作りのためにひとみのようなインフルエンサーの方の投稿を見たり、妹と一緒に写真の撮り方を研究したりしています。“お姉ちゃん、その自撮りだと顔が大きく見えるよ！”なんて言われながら。（笑）　ひとみは裏表がなくズバズバと自分の意見を言うキャラクターなのですが、物語が進むと女の子らしさも垣間見える、とても人間味のある役です。ひとみの変化も見どころのひとつなので、ぜひ楽しんでいただけたら嬉しいです！」

『魔女の宅急便』
プロデューサー・脚本・監督 / 宮崎駿
声の出演 / 高山みなみ、佐久間レイ、山口勝平、加藤治子、戸田恵子
©1989 角野栄子・Studio Ghibli・N

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