「普段自分の考えをしゃべる機会がないんです」という中田さんのひとり時間についてお聞きする連載企画です。今回は映画『深夜食堂』をテーマとして、作品の感想と中田さんにとっての秋“食欲の秋”についてお聞きしました。

ー暑かった夏が過ぎ去り、すっかり涼しくなりましたね。秋は「芸術の秋」「読書の秋」など、様々な楽しみ方がある季節です。中田さんにとって「○○の秋」といえば？

「“食欲の秋”ですね！私はさつまいもや栗など、ホクホク系の食べものが好きで、毎年秋になるとお家で焼き芋を作るんです。それに、秋はスイーツもおいしいですよね。ケーキだとモンブラン、シャインマスカットを使ったパフェが食べたいです」

ー「食欲の秋」なら、今回のテーマは食にまつわる映画『深夜食堂』にしましょうか！登場人物にとって“忘れられない味”がテーマの作品ですが、小林薫さん演じるマスターが営む「めしや」のような、行きつけのお店はありますか？

「年末年始に実家のある兵庫へ帰ったとき、みんなで行くラーメン屋さん“もっこす”です。親戚が集まり、23時くらいになると誰かが“もっこす行っちゃう？”と言いだして、みんなで食べに行きます。子供の頃は夜中にラーメンを食べることなんてありませんでしたし、大人になってからの楽しみで、唯一の行きつけのお店。私にとっての深夜食堂かもしれません。（笑）」

©2015安倍夜郎･小学館／映画「深夜食堂」製作委員会

ー『深夜食堂』はナポリタン、とろろご飯、カレーライス、3つのオムニバス形式ですが、どのお話が好きですか？

「多部未華子さんが出演しているとろろご飯のお話です。幼い頃に両親を亡くし、おばあちゃんに育てられた新潟出身の女の子、みちるが好きです。序盤の強がっている様子から、ストーリーが進むにつれて柔らかくなっていく表情に引き込まれました…。孤独だった女性が、マスターと常連さんによって成長する。その移り変わりを流れるように表現するお芝居が魅力的でした」

©2015安倍夜郎･小学館／映画「深夜食堂」製作委員会

ーとろろご飯は、『深夜食堂』では珍しく登場人物が厨房の中に入るお話です。それが多部さん演じるみちるの成長を感じる理由なのかもしれませんね。『犬チャリ』で共演された余貴美子さんも出演していますよね。

「突然めしやに入ってきて、マスターにある物を渡すだけのシーンなのに“あれ、この2人過去になにかあったのかな？”と感じさせる。一瞬のお芝居なのに、関係性を伝えられるってすごいですよね！大人の魅力という言葉だけでは説明できない力を感じました」

©2015安倍夜郎･小学館／映画「深夜食堂」製作委員会

ー他にも魅力的なキャラクターがたくさん登場しますが、中田さんのお気に入りはどなたですか？

「みなさん素敵ですけど、やっぱり安藤玉恵さんです！本作では物語の中心人物ではない役どころなのに目を引くといいますか、妖艶で少し夜の香りがしつつ、だけどしっかりと可愛らしさもあって。余さんとはまた別の魅力をもったキャラクターですよね。ドラマ版に安藤さんが演じる“マリリン”がメインの回があるとお聞きしたので、今度はそちらもぜひ観てみようと思っています」

ー安藤さんと共演のご縁があった際、マリリンを演じる秘訣をぜひお聞きしてください。最後に、ファンのみなさんへ現在取り組んでいる撮影について教えていただけますか？

「とあるドラマの撮影をしています。SNSのフォロワーが16万人もいるインフルエンサーという設定で、役づくりのために髪の毛を少し茶色にしました。主人公とその彼女の関係に割り込もうとする、どんどん真っ直ぐ進む女の子。善人長屋のお縫（ぬい）とはまた違った、元気いっぱいな姿をお見せできると思います。他には、映画の撮影もしています。早くみなさんに観ていただきたいですし、また感想をいただけたら嬉しいです！」

『映画 深夜食堂 特別版』
発売元 / 小学館／アミューズ／MBS
発売元 / アミューズソフト
税抜価格 / 6,800円
©2015安倍夜郎･小学館／映画「深夜食堂」製作委員会

文/ 大川竜弥　撮影 / 西村満　スタイリスト / 山川恵未　ヘアメイク / 木内真奈美（OTIE）

衣装 / ワンピース¥5,390／manana suerte、ニットカーディガン¥6,050／SHAGGIE ＜問い合わせ先＞https://auntierosa.com/

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⇒DOKUSOマガジン10月号（vol.13）、10月6日発行！表紙・巻頭は高杉真宙

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