片山萌美が「あぁ…憂鬱」と思った時に見る映画

片山萌美

夏だーーーー!!の前に、梅雨だー!!!
空も空気も気分もじめじめしやすい季節。
雨だしコロナ禍だし外出しづらい!
そんな中、みんなはどう過ごしてますか?気になります...!

私はやはり憂鬱気分を吹き飛ばす映画をみるよ!
おすすめは、

©2018 WARNER BROS. ENTERTAINMENT INC., VILLAGE ROADSHOW FILMS NORTH AMERICA INC. AND RATPAC-DUNE ENTERTAINMENT LLC

『オーシャンズ8』

オーシャンズといえば、ジョージ・クルーニーやブラット・ピット出演のオーシャンズシリーズがお馴染みかと思うけど、オーシャンズ8はジョージ・クルーニー演じるダニー・オーシャンの妹、デビー・オーシャンのお話なのです!
そしてもちろんデビーオーシャンも、強盗なのです。笑

デビー・オーシャンを演じるはサンドラブロック。
彼氏に騙されて刑務所に入れられ、仮釈放されるところから始まるんだけど、この服役中に何をどう盗むかという計画を立てた天才。逆に尊敬する。その頭を良い方向に向けてくれ、とも思うけど。

©2018 WARNER BROS. ENTERTAINMENT INC., VILLAGE ROADSHOW FILMS NORTH AMERICA INC. AND RATPAC-DUNE ENTERTAINMENT LLC

この映画の最高なところは、やることなすことがとにかくスマート!!

強盗ものとかって、殴り合ったりカーチェイスしたり仲間同士で裏切ったり、面白いけど疲れる時があるのさ。

しかしオーシャンズ8はそれらがまったくない。 デビーの綿密な計画に加わった仲間たちの活躍がとても軽やか。
スリが得意なコンスタンス(オークワフィナ)はすぐに鍵とかゲットしちゃうし、ナイン(リアーナ)はセキュリティシステムをハッキングしちゃうし。
仲間の個性(技術)が高すぎて、何か壁にぶち当たってもそれぞれの機転や知恵ですぐに解決するからノンストレスで飽きることがない。

特に好きなのがヘレナ・ボナム=カーター演じるローズ。落ち目のファッションデザイナーなんだけど、彼女は自分の再起をかけて(もちろんお金もほしいはず)オーシャンズの仲間になる。

©2018 WARNER BROS. ENTERTAINMENT INC., VILLAGE ROADSHOW FILMS NORTH AMERICA INC. AND RATPAC-DUNE ENTERTAINMENT LLC

そしてアン・ハサウェイ演じる女優ダフネにドレスのデザインを依頼してもらう計画を立て、カフェでダフネを口説く。そのやり方がうまくて、ダフネの負けず嫌いな性格と心理をうまく利用して、見事ローズはダフネのドレスを作ることに。

そのカフェでのシーンで、デビーとルー(ケイト・ブランシェット)が、ローズの視線を逸らすために(ローズはダフネに興味なんてないのよ、眼中ないわ、と思わせたいから)窓の外に2人で立って見てたり、シャボン玉飛ばしたり。真面目な顔してそんなことやるからもう可笑しくて。
別の女に負けたくない精神をうまく利用した作戦で、これまでのオーシャンズシリーズではなかなか見られないシーンだった気がする。

そして多くのゲストも登場するよ。オーシャンズシリーズの誰々とか誰々とか...笑
レッドカーペットを歩くシーンではテニス界の女王セリーナ・ウィリアムズも出演しているので何回も見返したくなる。

©2018 WARNER BROS. ENTERTAINMENT INC., VILLAGE ROADSHOW FILMS NORTH AMERICA INC. AND RATPAC-DUNE ENTERTAINMENT LLC

あとはなんと言っても最高に目の保養になる!
メトロポリタン美術館から出てくるときの全員の美しいドレス姿や、地下鉄でみんなが座っているシーン、ルーの水色のスーツの美しさ。

私も女優として思うけど、衣装を着ると一気に役にはいりこむ気がする。
衣装がスカートかパンツか、デニムか、レザーか。どんなブランドで、何色か。

それくらい衣装は重要で、特にこのオーシャンズ8に関してはかなりのこだわりを感じる。ちなみにケイト・ブランシェットに関しては一日何十回も着替えていたそう。それだけで疲れそうね。笑

監督と脚本家が言っていた。
映画では女性に動機を求める。暗い過去やなにかに突き動かされていることを求めると。
しかし彼女たちの動機は1億5000万ドルの宝石のネックレス。
女性だからって、誰かへの復讐とか裏があるわけではない。強盗なら、そこに1億5000万ドルあった盗みたくなるだろ? デビーも言ってる、強盗は特技だからやるのだと。

デビーはお墓の前でマティーニを作って乾杯するんだけど、私もそのセンスと気品と豪快さをスマートに演じられる女優になりたいものです。

オーシャンズのパワーで梅雨も一緒に乗り切りましょうね!

片山萌美 女優

第44回「ミス日本ネイチャー」。グラビアで注目され、現在はTVドラマや舞台、映画と幅広く活躍中。

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