田舎暮らしの女子高生は都会の夢を見る? ー 映画『溶ける』 2021.1.20
2021年、最初のコラムになります。今年も沢山映画を見て、皆様に映画の良さを届けられるよう尽力していきます!
今年最初の映画は、井樫彩監督の『溶ける』を見ました。
北海道出身の僕が言うのもなんですが、最近は特に寒いですよね。早く暖かくなって欲しいなぁという願いも込めて、夏の暖かそうな雰囲気の作品を選んでみました。
©井樫 彩
良かったなー。うん、よかった。
とても素晴らしい作品でした。
邦画、そしてインディーズらしい些細な変化を捉えていた作品でした。
本作の舞台は夏の田舎。川の音色も含め、冬の今だからこそ、その情景を見ているだけで恋しく感じます。
主人公の女子高校生・真子は、家庭環境、学校の問題、田舎暮らし、あらゆる全てのことが上手くいかずうんざりしている。 そんな真子の現実逃避の方法は、制服のまま靴のまま、橋から川に飛び込むことでした。
一瞬はすっきりしても、ただの現実逃避では全ての問題は解決できません。それでも何回も何回も問題にぶつかり、そしてまた「逃避」する生活を送っています。
そんな時、従兄が東京から2週間居候でやってきて…。
誰にもイライラを打ち明けることの出来ない孤独な真子と、ふらっとやってきた従兄の対比が面白いです。
真子は唯一の親友とも、恋愛と性がらみの微妙な話が進むにつれ、少しずつ険悪になっていきます。田舎特有のものなのか、性の話だからなのか、クラスメートのいざこざもあって、真子の怒りは増すばかり。どんなに拒否しても迫り来る田舎での日常が嫌になっていく様子はとてもリアルです。。
中でも真子と従兄が橋で話しているシーンが僕の中で1番印象的でした。従兄にこれまでの鬱憤をぶちまけるシーン。真子を演じる道田里羽さんの演技力がすごく出ている場面だと思います。
リアルだし、本当にムカついてるんだなと。
これも、そしてこれも…と思い出して振り絞って出てくる言葉なんだなと強く感じました。嫌な問題がありすぎて、自分でもどう解決すればよいのかわからなくなっている所もひしひしと伝わってきます。
高校生だからこその葛藤と苦しみ
不自由がゆえの自由の怖さや、若さゆえの過ち、行き場の失った逃避行、味方がいない生活。田舎の綺麗な情景が女子高生・真子のうやむやと、葛藤をより引き立たせていた気がしました。
大学生や社会人の話だったらここまで大きく膨らんでいかないと思います。高校生であるがゆえ、高校生だからこそ、その特有の甘酸っぱさがこの作品の素晴らしいところです。
また、本作は僕が見てきた映画の中でもカットが少し少ない映画だなと感じました。全てが真子の目線というか、「うわ、ここが嫌なんだろうな」とか、「ここは共感できちゃうわー」とか、見てる方にもわかりやすい撮り方だなと思いました。
今、僕は上京して東京で過ごしていますが、その前は北海道の少し田舎の方に住んでいました。
2つの対極な世界。
どちらにも良いところがあって、悪いところもある。
人によっては田舎ののどかなところが好きとか、都会の便利なところが好きとか、意見が別れそうな議題ですが、どちらも経験している人は意外と少ないのかなーって思ったり。
僕は、あんまり騒がしいのが好きじゃないので、実家である北海道が1番なんですけど…。
この作品は田舎と都会の両面だけでなく、いろんなことを感じさせてくれます。今の環境で自分は何をするべきか再認識させてくれると言いますか。僕が上京せずにこの作品を見ていたら、また違った意見が出ていたんだろうなと思います。みなさんはどう感じるでしょうか?
映画『溶ける』にぴったりのごはんは?
さてさて、本日もお料理の時間です!
今回は悩みました。タイトルが『溶ける』だから、アイスとか?
川に飛び込む描写が印象的なので、川魚とか?
夏だから素麺?
たくさん候補がある中で、僕がふと食べたくなった夏の料理は、
野菜たっぷり冷やし中華です!
夏と言ったらこれでしょ!ってくらい大好きな冷やし中華。
よーし作るぞー。
まぁ、冬なんですけど…
食べたくなってしまったんだもの、食べればいいさ!
ということで材料はこちら。
きゅうり 1/2本(細切り)
コーン 20g
豚バラ肉 150g
ごま油 大さじ1/2 (麺を和える用)
【タレ】
トマト 2個 (お湯で剥く)
麺つゆ (2倍濃縮)大さじ2.5
お酢 大さじ1/2
ごま油 大さじ1/2
タレのトマトはジップロックに入れて握り潰して1口大にするといいと思います。
トマトが好きなのでたっぷり入れてさっぱりとした冷やし中華です。
麺にごま油を先に絡ませておくと麺同士がくっつかないのでぜひやってみて下さい!風味もプラスされてオススメです!
余ったトマトのタレにお湯や、だし汁を入れるとトマトスープも出来るので、冬は最後に温まれて良いかと。
副菜で残り物のきんぴらと漬物を添えて、
いただきまーす。
うんうん、おいしいー!
夏は沢山食べてたんですけど、冬はめっきり食べてなかったので懐かしい感じもします。
実家では食べられない自分で見つけた料理も上京してないと出来ていなかったことですが、
少しお母さんのご飯も食べたくなりますよね。
この作品を見て少しホームシックになりそうです笑
実家のことを考えながら完食。
少し哀愁漂うご馳走様です。
©井樫 彩
否応なく近づいてくるが、拒否したい、大人への入口。ここから出て行けば自由になれる?女子高生のひと夏の葛藤を描く。
2000年10月27日北海道生まれ。恋愛リアリティ番組に出演し同世代から人気を博す。小説と映画が大好きで、特にサスペンスとヒューマンドラマ系が好物。