今まで以上にいろんなお芝居にチャレンジしたいです!【中田青渚の大切なひとり時間 Vol.7】 2022.4.7
第43回ヨコハマ映画祭の最優秀新人賞を受賞した中田青渚さん。「普段自分の考えをしゃべる機会がないんです」という中田さんのひとり時間についてお聞きする連載企画です。読んだ本、観た映画、そして新しい挑戦など。連載を通じて中田青渚さんの魅力をお届けします。
この春に大学を卒業した中田さんに、仕事に対する考え方や生活の変化についてお聞きしました。
・新社会人となり、仕事や生活に変化は?
・映画『インターンシップ』を観て感じたこと
・中田さんにとって“仕事”とは?
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中田青渚
なかたせいな|俳優
2000年、兵庫県出身
『第5回Sho-comiプリンセスオーディション2014』でグランプリを獲得し、俳優デビュー。2021年に出演した『街の上で』『あの頃。』『うみべの女の子』にて第43回ヨコハマ映画祭の最優秀新人賞を受賞。
ー大学ご卒業おめでとうございます!この春から新社会人になられましたが、仕事に対する考え方や生活の変化はありますか?
「無事に卒業できました! 在学中も仕事をしている以上は社会人としての自覚を持っていたつもりなので、考え方に大きな変化はないですが、それでも自分のなかに“学生だから”という気持ちは少なからずあったと思います。社会人になったので、これからはよりいっそう気持ちを引き締めて仕事に取り組みたいです」
ーすごい!考え方がすでに立派な社会人ですよ。
「ありがとうございます。生活の変化は、まだあまり実感がないです。でも、今まで“学生さん?”と聞かれていたものが“どんな仕事をしているの?”に変わるので、胸を張って答えられるような仕事をしていきたいです」
ーさて今回は、新社会人の中田さんにぴったりの映画『インターンシップ』を観ていただきました。失業したおじさん2人がGoogleのインターンシップに参加して、若者と一緒に奮闘する物語はいかがでしたか?
「オンラインで面接を受けるシーンを見て、作品のオーディションみたいだなって。大学の友達から就職活動の話を聞いたときも同じことを思ったんです。就職活動はエントリーシートを書いて、面接で自分をアピールする。オーディションも似ていますし、その時のわずかな時間が勝負で、簡単には通れない狭き門じゃないですか」
ー中田さんならではのユニークな感想が聞けて嬉しいです。
「あと、おじさん2人がエネルギッシュですよね。(笑) ITスキルはなくても人生経験が豊かなおじさんと、スキルはあるけどチーム意識の低い若者が、一緒に課題へ取り組む様子がおもしろかったです! 撮影の現場でもスタッフさん、キャストが集まって、チームで作品をつくっています。『インターンシップ』を観て、チームワークとチャレンジすることの大切さを改めて学びました」
ー『インターンシップ』では、営業マンのおじさん2人がスマートフォンの普及によって仕事を失います。俳優の仕事はテクノロジーの進化とともにどう変化すると思いますか?
「今は人と人とのコミュニケーションがオンライン中心になりましたよね。私が小学生の頃は、直接友達の家まで行って遊びに誘っていましたし、ケンカをするときも顔を合わせていたのに、最近はLINEで会話をしたり、意見を言い合うのもSNSだったり。そういった時代の変化を目で見るだけじゃなくて、肌で感じてお芝居に活かしていけたらいいなと思います」
ー確かに、リアリティのある演技をするためには時代の変化に敏感にならないといけませんよね。中田さんにとって“仕事”や“働く”とはどういうものですか?
「生きていくために必要なことなのはもちろんですが、私は演じることが好きだから俳優の仕事を選んで、仕事を通じてたくさんの人に出会い、さまざまな経験をさせてもらっています。私にとって仕事は、コミュニケーションの幅を広げ、社会とのつながりを生んでくれるものです。この4月から新社会人になったことをきっかけに、今まで以上にいろんなお芝居にチャレンジしていきたいです!」
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文 / 大川竜弥 撮影 / 西村満 スタイリスト / 山川恵未 ヘアメイク / 牧口友紀(TOKYO LOGIC)
衣装 / カットソー¥3960、チョーカー¥3960/ともにmusubore、ロングジレ¥9900/LA BELLE ETUDE <問い合わせ先>https://auntierosa.com/
※今回の記事を含む、ミニシアター限定のフリーマガジン「DOKUSOマガジン」4月号についてはこちら。
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2000年、兵庫県出身。『第5回Sho-comiプリンセスオーディション2014』でグランプリを受賞し、俳優デビュー。映画『君が世界のはじまり』、『街の上で』、『うみべの女の子』等出演。