【瀬戸かほ インタビュー】1週間のヴァカンスを楽しんでいただけたら嬉しいです『クレマチスの窓辺』

DOKUSOマガジン編集部

DOKUSO MAGAZINEが注目する俳優をご紹介する本企画!第7回に登場するのは、主演映画『愛の小さな歴史 誰でもない恋人たちの風景 vol.1』ほか映画のみならず舞台、ウェブドラマ、ミュージックビデオなど幅広く活躍している瀬戸かほさん。

2022年4月8日に公開される映画『クレマチスの窓辺』で主人公・絵里を熱演した瀬戸さんに、脚本を読んだときの印象、撮影の裏話、クレマチスの花言葉と作品の関係についてお聞きしました。

瀬戸かほ
せとかほ|俳優
1993年11月11日生まれ。神奈川県出身。2015年に映画『orange -オレンジ- 』でデビュー。映画、舞台、ウェブドラマで女優として活躍し、ミュージックビデオへの出演も多数。映画『リビングの女王』では第6回賢島映画祭にて助演女優賞受賞。広告やファッション雑誌、ブランドカタログなどモデルとしても活躍の場を広げている。

ー本作は、瀬戸さん演じる絵里が都会での生活を抜け出し、地方にある祖母の古民家で暮らす一週間を描いた物語です。永岡監督は「フランスのヴァカンス映画のような作品を日本で撮りたかった」とコメントしていますが、脚本を読んだとき、絵里にとってどんなヴァカンスになると思いましたか?

「大きな事件は起きないけど、絵里に影響を与えてくれる、心に何かが残る大切な旅になるだろうなと思いました。ロケ地の島根県松江市は、どこか海外のような雰囲気があり、きれいな水辺の街や、かわいらしいレンガ造りの建物など、ロケ地の雰囲気もフランスのヴァカンス映画らしさにつながっていると思います」

ー古民家にある蔵や、古墳に入ってみたりと、ヴァカンスだけでなくちょっとした冒険要素もありますが、お気に入りのシーンは?

「夜に蔵へ行くシーンの撮影は印象に残っています。脚本には“蔵に向かって歩く”としか書かれていなかったのですが、懐中電灯を片手に暗闇の中を歩くのがすごく怖かったです。
蔵の前に到着してもカットがかからなかったので、恐る恐る蔵の扉を開けたらようやくカットがかかりました…。本当に怖くて、永岡監督に「なぜもっと早くカットをかけてくれなかったのですか!」と言ってしまいました(笑)」

ーそのくらい現場の雰囲気が良かったんですね(笑)

「明るくて本当に笑顔の絶えない楽しい現場でした。お芝居の自由度が高かったので、アドリブで色々と挑戦できて楽しかったですし、他の出演者の方々のお芝居やアドリブはとても勉強になりました」

ークレマチスにはどんなイメージを持っていますか?

「クレマチスはとてもきれいな紫色のお花だけど、ちょっと控えめ。そのイメージが絵里にぴったりだと思いました。永岡監督はクレマチスの花言葉である“美しい精神、旅人の喜び、策略”に惹かれて『クレマチスの窓辺』というタイトルをつけたそうです。
作品には3つの花言葉の要素がすべて入っているのですが、永岡監督は特に“策略”をどう入れようか試行錯誤したとおっしゃっていました」

ー美しい精神と策略は相反するもののように思えますが、本作は見事にどちらの要素も入っていると感じました。

「絵里は一週間という短い期間で、建築家の従兄とそのフィアンセ、大学生の従姉、靴職人、古墳研究家、バックパッカーなど、街に生きる人たちと交流します。良い意味で街の人たちを引っかき回して、策略を目にすることもあれば、絵里自身が策略とまではいかないけれど駆け引きをしてみることもある。
クレマチスの花言葉の中ではある意味特殊な策略が、作中では絵里の成長や変化を感じられるポイントになっているかもしれません。ただ、私は『クレマチスの窓辺』は喜劇だと思っています。絵里が過ごした1週間のヴァカンスをぜひ映画館で楽しんでいただけたら嬉しいです」

©Route 9

『クレマチスの窓辺』
監督・編集 / 永岡俊幸
出演 / 瀬戸かほ、里内伽奈、福場俊策、小山梨奈、小川節子
公開 / 4月8日(金)よりヒューマントラストシネマ渋谷 他
©Route 9

撮影・文 / 大川竜弥
ヘアメイク / ふじわらみほこ

※今回のインタビュー記事を含む、ミニシアター限定のフリーマガジン「DOKUSOマガジン」4月号についてはこちら。
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